■DJになったきっかけは?
ただ楽しむためだけに始めたんだ。色んなことを学ぶにつれて、その魅力に取り付かれていって、真剣に考えるようになったんだ。「スクラッチができるようになりたい」って気持ちが全ての始まりだよ。DJを始めた頃には、もちろんターンテーブリストは存在したんだけど、今よりももっと小さい規模だったんだ。年々、シーンが大きくなってきてるよね。
■どれくらい練習してますか?
一日3~4時間は練習してるよ。最近は、ビートメイキングとか、ショーの準備が中心で、テクニックのためって感じの練習じゃないけど、常にターンテーブルには触ってる。DJを始めた頃みたいな”練習”ではないけどね。昔は、1つづつテクニックを極めていくって感じだったけど、今は”音楽”全体に関わってるって状態かな。
■DJ Crazeがドラムンベースを使って、そういう風潮が世界に広まりましたが、Hip Hopを使い続けていることに特別な意味があるんですか?
ただ単に、好きなレコードを使うだけだよ。ルーティーンを創るときって、レコードが僕に何かを問いかけてくるんだ。もちろんレコードを聴いてアイディアが生まれるんだけど、すごく小さなアイディアから始まるときもあって、それを試してみて現実のものになるんだ。だから、レコードが何かしらの影響を与えてくれて、ルーティーンは出来上がるって感じかな。Hip Hopだけじゃなくて、Hip Hopに関係性のある音楽は聴くし使ったりもするよ。ただ個人的にドラムンベースが好きじゃないんだ。興味深い音楽がたくさん出てきてるから、HIP HOPだけをプレイするとは言い切れないけど、でもルーティーンに関しては、Hip Hopがほとんどかな。ルーティーンっていうのは、僕がやってることの基盤の部分だからね。
■新しいMix CDの予定は?
もうすでに2枚リリースしてて、次は、Kanye Westまわりの仕事でオールドソウルのMix CDを出す予定だよ。
■普段はどんな音楽を聴きますか?
ほとんどHIP HOPだけど、他のジャンルももちろん聴くよ。僕がプレイするほとんどはHip Hopだし、好きなのもHip Hopだけど、1970年代ソウルやファンク、ディスコファンクも聴くな。あと、ダフトパンクとかエレクトロニックなやつもちょっとは聴くね。Hip Hopと関係のあるオールドスクールエレクトロとかね。自分の引き出しを増やすために、音楽に対して柔軟性を持ってるつもりだよ。
■初めて自分で買ったレコードは何ですか?
Pete Rock & C.L. Smoothの『I’ll Take You There』
■現場でまだ使ってる?
たまにだけどね。
■1番影響を受けたアーティストは?
J-Dillaだよ。
■お気に入りの国は?
アメリカ、日本、イギリス、ニュージーランドかな。
■日本のHip Hopシーンについてはどう思いますか?
グレイトだよ。Hip Hopに対する愛情を初来日のときから感じてるし、音楽に対しての感謝の気持ちを忘れてないと思うよ。
■他国と比べてオーディエンスに違いはありますか?
日本のオーディエンスは、音楽を聴き込んでると思うよ。
■Kanye WestのDJとしての感想は?
ツアーは最高に成功してるし、I LOVE MY JOB!! DJって最高だよ。ビジョンをしっかり持ってて、素晴らしい音楽を創るアーティストと一緒に仕事ができるのは本当に光栄だね。その一部になれていることをすごく誇りに思ってるし、一人でも多くの人にショーを体感してもらいたいね。僕にとって、DJ以外に幸せになれる職業はありえないね!!
■日本のDJたちに一言!
ハートに正直でいること。夢を追うのを諦めないで。リスクを恐れずにチャンスを掴むこと。チャンスは一度逃すと巡ってこないかもしれないからね。あとは単純に楽しむことと、自分のスタイルを大事にするってことかな。
Interview & Text: sassyism