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■初めての日本はどうですか?

T3 : かなり気に入ってるよ。渋谷はレコード屋たくさんあって、いいね。あとは、スニーカーショッピングが楽しくてしょうがないね。BAPEもチェックしなきゃな。東京ディズニーランドとか、美術館とか観光しまくって帰るよ。

Elzhi : 初来日だけど、何度も来日してる気分だよ。みんな俺たちのこと知っててくれてるし、日本のファンからは、たくさんの”愛”を感じるね。戻ってこれる日が待ち遠しいよ。みんな、古い曲から新しいのまで良く知っててくれてるよな。Hip Hopがリアルだった昔に戻った感じで、とにかく気分がいいよ。

 

■shibuya NUTSでのライブ(2006.03.30)を終えてどうでしたか?

T3 : 日本のファンは、! すごくサポートしてくれていると思うし、昔の音とか良く知ってることにビックリさせられたね。初期の頃の曲もよく知っててくれるしね。CD屋も品揃え豊富だしな。

Elzhi : 時間がなくて、まだ日本のHip Hopシーンをチェックできてないんだけど、今夜の客層に関しては、クラブは満員だったし、いいヴァイヴスをたくさん感じられたね。俺たちのショーの前のDJは、最高にクールな選曲してて、びっくりしたよ。リアルなHip Hopを解ってる客がたくさんいて喜ばしいね。レコード屋もオールドスクールのヴァイナルからクラシックまで品揃え豊富で、プライドを持ったセンスのいい奴が多いって思えたよ。USのファンは、他国に比べて若干コマーシャライズされている感があるね。時間をかけて音楽を掘り下げるってことをしなくなっているような気がするよ。そこらじゅうでかかってる曲にしか興味を示さないし、ラジオでどれだけ流れてるかが選択の基準になっていて、影響されるのもラジオのみって感じだな。日本
のファンは、流行を追うって感じよりも、HIP HOPに対してプライドを持っている気がしたよ。ビートやリリックを深く理解しようとしているし、アートとして確立しようとしてるのが伝わってきて嬉しいね。音楽をきちんとリスペクトできる日本のファンは、間違いなく俺のお気に入りに追加だな。

 

■Jay Deeとの思い出を教えて下さい

T3 : Jay Deeとの思い出は、たくさんありすぎて何から話せばいいかわからないな。さっき、Jay Deeと一緒にプロデュースした日本のフィーメールシンガーが遊びに来てくれて、デトロイトでレコーディングしたときの写真をくれたんだ。大昔のね。それこそ、俺が痩せてて、ドレッドだったときの(笑)。俺たちが仕事した初日本人アーティストだよ。彼女が、昔の記憶を思い出させてくれたから、今一番、思い出せるのは、そのときのことかな。

Elzhi : Jay Deeとは、レコーディングや、一緒にビートメイキングしたりした何気ないことが、俺にとっては、一番の思い出だな。Jay Deeのことは、T3ほど近い関係ではなかったけど、(T3は元々Jay Deeと同じグループに所属していた)1996年から知っていて、前から何度もレコーディングが一緒になったんだ。Jay Deeのビートメイキングには、毎回驚かされっぱなしだったよ。クラッシックビートを5分くらいで完成させちゃうんだぜ。しかも超クレイジーなやつをね。スタジオに入って、レコードに針を乗っけた瞬間に音が出来上がっちゃう感じだったよ。ビートメイカーをたくさん知っているけど、彼みたいに5分でビートを完成させちゃう奴なんていなかったな。Jay Deeは、人間的にも面白くて、とにかくクールな奴だったよ。あと、ストリップクラブが大好きな奴だったな。ストリップクラブで興奮して、帰ってきたらビート作るのが彼のルーティーンだったよ。ストリップクラブは、彼のインスピレーションだったんだろうな。とにかくクレイジーだよ。

 

■今後の予定は

Elzhi : リリース日はまだ未定だけれど、Slum Villageの新作に取り組んでいるよ。あとは、個々にMix Tapeのリリースもしているし、ソロアルバム『Witness my grow』も発売中だよ。Slum Villageの伝記的映画も制作中だし、スニーカーのプロデュースもしている。色んな角度からアプローチ中だ。

 

■日本のファンへ一言

T3 : 日本のB-Boy, Hip Hopファンのみんな、サポートしてくれてありがとう。感謝しているよ。日本のHip Hopシーンはリアルだし、大きくなりつつあって嬉しいね。自分がその一端を少しでも担えていると思うと興奮してくるよ。SOUCE JAPAN(ソース・ジャパン)も創刊されたみたいだし、これから楽しみだな。日本のHip HopもHip Hopに変わりはないんだから、盛り上げていこうぜ。

Elzhi : リアルでいろよ。フェイクな奴が多い世の中で、Hip Hopがリアルであり続けるか否かは、みんなの意識次第だ。日本のHIP HOPは成長段階だから、正しい方向に輝けるように、どんなに小さくてもいいから関わっていこうぜ。俺たちもベストを尽くしていくからな!! B-Boy For Life!!

 

Interview & Text : sassyism