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■初来日の感想をおしえてください。

最高だね。高層ビル、人間の多さ、東京はNYとよく似ているなって思ったよ。ショッピングに行く時間は無さそうだけど、スニーカーや電化製品をディグしたいね!

 

■デビューアルバム『Music Is My Savior』の大ヒットによって、大きく変化したことを挙げるとしたら?

全てのことが180度変わったよ。ツアーやプロモーションのために、世界中を飛び回ってるし、1日の99.9%は仕事してる状態で、プライベートな時間なんて皆無に等しいね。家族と過ごす時間が減っているのが難点だけど、そういう犠牲を払ってでも俺は音楽に賭けているんだ。1年半前に夢見ていたことが現実になったんだから、とにかく頑張るしかないって思ってるよ。

 

■貴方が”Hot”な最大の理由をおしえてください

イイ質問だね(笑)。俺が思う”Hot”なヤツって、どんなときも自分の力を信じていて、誰よりも優れてるって思える、そんな人間だよ。その定義でいくと、俺は”Hot”な要素を全て持ち合わせるんだ。お金をいくら稼いでいるとか、女のコにモテるとか、どんな車に乗っているかとか、みんな物質的なモノに気を取られがちだけど、もっと内面的なモノだと思ってる。俺は、自分にプライドを持っているから、チャリに乗ってようと、ベントレーに乗っていようと、”Hot”だって自負しているよ。

 

■サウスHip Hopの台頭によって、サウス出身のアーティストをフィーチャーするニューヨークのアーティストはいても、貴方のようにサウスの”音”で勝負するニューヨークのアーティストは珍しいと思ったのですが、その経緯は?

俺は、サウスHip Hopが大好きだし、サウスのアーティストたちの活動をすごくリスペクトしているんだ。もちろんNYを愛しているけど、NY出身ってことにこだわりすぎたら、”ミュージシャン”としての実力を発揮できないと思ったんだ。「This Is Why I’m Hot」が、リージョンに関係なく世界中でヒットしていることが、NYだけが世界じゃないってことの証拠だろ!

 

■”ニューヨークのアーティスト”というと、哲学的だったり、コンシャスに問題を提起するスタイルが思い浮かぶのですが、一般的にサウスHip Hopは対照的なイメージですよね。

そうなんだ。俺自身、哲学や効果的な言葉の引用とかを自分なりに勉強したよ。その結果一つだけ言えるのは、難しい言葉を使って自分自身を”かしこく”見せることはすごく簡単ってことなんだ。例えば、子供に対して難しい言葉を使ったところで、子供は理解しないし全く伝わらないだろ。それって結局、自己満なんだよな。本当にかしこい人間なら、噛み砕いて、子供にでも理解できるように言葉を選ぶハズだろ。俺は自分の知識や教養をひけらかすために音楽をやっているわけじゃないし、俺の曲をみんなに聴いて欲しいって思ってるから、あえてストレートな表現を選んでいるんだ。「This Is Why I’m Hot」に関して言えば、5歳児が聴いても55歳の大人が聴いても理解できるし、楽しめるだろ。俺のスタイルを否定するヤツらもいるけど、だったら万人受けする曲を創ってみろって言いたいね。

 

■渋谷UNITでのショーを拝見しました。エネルギッシュですごく盛り上がっていましたね。ご自分を位置づけるとしたら、”アーティスト”と”エンタテイナー”のどちらだと思いますか?

ステージ上でMCに課された仕事は、客を楽しませること。だから、ステージに上がるときは、”MIMS”ではなく”エンターテイナー”として徹しているよ。逆に、スタジオで作業しているときは、物事全て自分のペースで進められるから、そういう点では”アーティスト”としての自覚があるかな。

 

■数年前に、dj hondaさんのレコメンドで、ラジオで「I Did You Wrong」を聴いたのですが。

dj hondaとは人を介して知り合ったんだけど、本当に世話になったよ。スタジオに遊びに来いって言ってくれて、一緒にセッションしたり、当時まだ無名だった俺をサポートしてくれたんだ。男気溢れるクールな人だよな。dj hondaが俺のポテンシャルを信じてくれたように、俺も同じように業界で成功するために努力している人間には、極力手を差し伸べていきたいと思ってるよ!

 

■ところで、最近は俳優業やブランド設立と、音楽以外のフィールドで活躍するアーティストが増えていますが、そういった予定はありますか?

オファーはいくつかもらってるんだけど、俳優をやるにしてもブランドをやるにしても、きちんとその世界のことを勉強してから手を出したいんだ。ラッパーの”腰掛け仕事”的に思われるのは嫌だし、その世界で活動している人間に対しての最低限のリスペクトだと思うしね!

 

■日本のファンにメッセージを!

たくさんのサポートをありがとう。アルバム、着メロ、どれも嬉しいセールスで本当に感謝しているよ。何をするにしても、目標に向かって努力し続けたら、達成できないことはないってことを忘れないで欲しい。俺の成功がその証拠だ。自分に自信を持って、自分の力を信じて頑張ってくれ! 日本のみんな、I LOVE YOU ALL!

 

Interview & Text: sassyism

 

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